よりクリーンで、より安全で、そしてより多くの人々が参画し、健康で幸せを感じる、よりインクルーシブな社会。日産は、そんな持続可能な社会の発展を目指しています。
将来の持続可能な社会の主役は、今の子どもたち。日産は世界各地で、子どもたちに様々な学びの機会を提供しています。
その特長は、子どもたちの目線で考えた独自のプログラムです。子どもたちが楽しく学びながら社会の課題に興味を持ち、今できることと、将来できることを考えるようにすること。そして、講師との対話やモデルカーの体験などを通じて、自ら考え、行動を起こすきっかけづくりを行っています。
知っていましたか?
二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスは、地球温暖化の原因とされています。では、もしすべての温室効果ガスがなかったとしたら、地球の平均気温はどのくらいになるでしょうか。
答えは、マイナス19℃(*)です。
温室効果ガスがないと太陽の熱をためることができず、気温はこんなに下がってしまいます。温室効果ガスは私たちの生活に必要なものですが、問題は増え過ぎて、気候変動による異常気象や大規模な自然災害の要因と考えられていることです。
このクイズは、日産の子ども向け出張授業の一つである「日産わくわくエコスクール」で出題されたもの。この活動では、日産の従業員が小学校を訪ね、子どもたちに環境問題について考えてもらうきっかけつくりを行っています。
日産の出張授業とは?
私たちは、これまで培ってきた知識や技術を生かして地域社会へ積極的に貢献し、「日産があってよかった」と思っていただける存在でありたいと願っています。自動車メーカーとして真摯に取り組むべき「環境」と「交通安全」、さらに企業として重んじる価値観として「ダイバーシティ(多様性の尊重)」を加えた3つを社会貢献活動の重点分野とし、多岐にわたる活動を行っています。その取り組みの一つとして、次世代を担う子どもたちを対象にした地球環境やものづくりへの理解を深める教育プログラムを実施しています。
先に紹介した「日産わくわくエコスクール」は、2000年頃から事業所の近隣の小学校で不定期に実施していた環境授業の内容を見直し、2008年から通年のプログラムとして立ち上げました。徐々に全国の小学校へと対象地域を広げ、これまでに、国内で10万人以上の子どもたちが「日産わくわくエコスクール」に参加しています。日産の従業員が講師となり、地球温暖化などの環境問題についてレクチャーを行うほか、子どもたちが手回しで発電した電気でモデルカーを走らせたり、「日産リーフ」の試乗を通じて、楽しみながら環境意識を高めてもらうことを目指しています。
プログラムの人気を支える理由のひとつが、現役の日産従業員から直接話を聞けること。講師の従業員たちも、子どもたちに会えることをとても楽しみにしています。
「日産わくわくエコスクール」の企画実行を担当する土屋は、子どもたちへのメッセージとして、「未来は自分たちの取り組みで変えていくことができます。みんなが幸せに生活できる未来に向かって一緒に頑張りましょう。」と語りました。
現在は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、オリジナルの動画教材をモデルカーとともに貸し出したり、Web会議システムを活用したオンライン授業なども取り入れています。
他にも日産では、現役のカーデザイナーがクルマをデザインすることの楽しさを伝える「日産デザインわくわくスタジオ」や、創意工夫をこらしてモノをつくることの楽しさや奥深さを伝える「日産モノづくりキャラバン」といった独自の出張授業を実施し、両プログラムあわせて年間2万人以上の子どもたちが受講しています。
そして、日本で始まったこれらの活動は海外へと広がり、独自の形で発展しています。
英国サンダーランド工場では、2014年に「日産スキルズ・ファンデーション」を設立しました。これまでに6万5000人以上の子どもたちが参加した本プログラムは、STEM(科学、技術、工学、数学)を中心とした多岐にわたる授業を通じ、未来のエンジニアリングと製造業を担う人財の育成を推進しています。「日産モノづくりキャラバン」も実施し、年間4,500名以上の小学生を受け入れるなど、多くの子どもたちにモノづくりの魅力を伝えています。今年の6月に日産は、英国のサンダーランド工場の操業35周年を記念して、英国北東部のすべての学校の生徒に本プログラムを提供することを発表しました。
中国では、小学生向けの「日産ドリーム・クラスルーム」を2013年より実施しており、2020年末までの参加生徒数は100万人を超えています。本プログラムは、UNESCO中国の協力も得て、環境やモノづくり、デザイン、日産の技術などについて学べる幅広いカリキュラムを用意しています。中でも、電動モーターの仕組みを学び、モデルカーを使って実験を行う「エコ教室」や、プログラミングしたモデルカーを使って、運転支援技術「プロパイロット」の技術をわかりやすく学ぶことができる「インテリジェントドライビング教室」は、人気の高い授業です。さらに本プログラムは、広い中国でより多くの子どもたちに学びの機会を提供できるよう、オンライン授業も積極的に取り入れ、これまでに15の省の700以上の学校で実施されています。
- 気象庁ホームページ「地球温暖化/温室効果とは」より