2010年、日産は世界に先駆けて電気自動車「日産リーフ」を世に送り出しました。e-POWER(イーパワー)はリーフと同じように電気モーターを使って走り、必要な電気はエンジンで発電するという仕組みです。
ただ、「e-POWER」という言葉は聞いたことはあっても、詳しくはよく分からない・・・という方は多いはず。乗ってみてこそ、その良さを感じられるのがe-POWER。今回は実際に体験された方々の声をご紹介します。
e-POWERはカメレオン!?
新型「エクストレイル」を試乗したモータージャーナリストのピーター・ライオンさんは、「e-POWERはガソリンエンジンで発電し、電気モーターで走るクルマです。運転している感覚は電気自動車だけど、エンジンが発電(ハイブリッド)していたり、シーンに合わせて表情を変える、まるでカメレオンのよう。」と語ります。汎用性の高いこのシステムは、世界各国で大きさの異なるさまざまな車種に搭載されています * 。そういった意味でも、まさにカメレオンと言えるかもしれません。
さて、e-POWER搭載車には、ユーザーにとってどのようなメリットがあるのでしょうか。実際に体験したみなさんはこのように話してくれました。
踏み始めから分かるスムーズな加速
e-POWERでドライブを体験した人たちは、100%モーター駆動であるe-POWERならではの、静かで力強い加速性を次のように表現しています。
「本当に(アクセルペダルを)踏んだとおり。踏んだら即座に応答してくれる。もう右足と駆動輪がダイレクトに直結しているかのような加速フィールですよね。そこが気持ちよさにつながっていると思います。」と自動車ジャーナリストの岡本 幸一郎さんは語ります。「“ひと踏み惚れ”ってキャッチフレーズは、すごく上手にこのe-POWERというものを表現しているなと思っています。本当にひと踏み惚れなんですよ。」
モータージャーナリストで自動車番組の司会者でもある藤島 知子さんは、「走り出しからすごく滑らかで快適にドライブすることができました。」と楽しそうにコメント。「走り出しは力強さもあるわけですよ。クルマって動き出しの時にエネルギーをものすごく使います。エンジンは回ってからじゃないと力が出せないですけど、モーターだったら踏み始めから力が出せるので、その点は車重が重たくなりがちなSUVをスムーズに動かすことにもつながっていると思います。」
モーターだけで走行するから驚くほどスムーズで静か
e-POWERは、一般的なハイブリッド車のように走行中に駆動源をエンジンとモーターで切り替えるのではなく、常にモーターでタイヤを動かしています。そして、驚くほどスムーズで静かな走りを実現しています。
「エンジンがあるというのは分かるんですよ。相当静かになってるけど、やはりエンジンはかかるので。でも静かだし、そのエンジンの動きとか音が気にならないですね。」と語ったのは元レーシングドライバーで自動車ジャーナリストの桃田 健史さん。
藤島さんからは、エンジン好きならではのコメントも。「結構エンジンが回っても、車内は静かで会話がしやすいですね。大きく声を張り上げなくても、前の座席の人と話がしやすかった印象がありました。これだけ静かなら、長距離ドライブもストレスが少ないんじゃないかな。でも、せっかくいいエンジンが載っているんだから、もうちょっとエンジンの音を聞かせてあげてもいいかも(笑)」
ガソリン車を所有する手軽さでEVの楽しさを
e-POWERは、電気自動車(EV)とガソリン車の長所をあわせ持っています。EVに匹敵する走行性能を持ちながら、同サイズのガソリン車より燃費が良く、充電も必要ありません。
「エンジンで発電するので、バッテリーの残量を気にすることなく走れますし、加速がリニア**で力強いです。これはもう本当にEVを得意とする日産の強みですね。」と岡本さん。
「EVは自分で充電をしなければならないのですが、e-POWERの場合は、ガソリンを入れればエンジンが発電してくれます。そして、EVのようにモーター駆動で快適にドライブすることできる。エンジンのみで走るクルマより燃費もいいので、お財布にも優しいですよね。」と藤島さん。
電動化の未来をより身近に
今後ますますクルマの電動化が進んでいく中で、e-POWERは、みなさんの選択肢の幅を広げる日産からのユニークな提案です。e-POWERを選択する理由について、藤島さんと桃田さんはこのように語りました。
「e-POWERの場合は、充電しなくても電気モーターで走れるんですよ。(e-POWERは)気軽に乗れる電動化体験という意味で、いい選択肢だなって思います。」と藤島さん。
「乗っていただくか、もしくは乗り比べていただくことが、e-POWERの本質を分かっていただく一番の方法ですね。それしかないように思います。EVまで一気に飛ばなくても、EVの体験ができるということを分かっていただけると思います。EVに心のハードルがある方に、ぜひ乗っていただきたいと思います。」と桃田さん。
日産はEVとe-POWERを電動化技術の柱に据えて、電動車両の普及を推進していきます。
- e-POWER搭載車(カッコ内は販売国)
2016年 コンパクトカー初代「ノート」(日本)
2018年 ミニバン「セレナ」(日本を含むアジア市場)
2020年 コンパクトSUV「キックス」(同上)、第二世代「ノート」(日本)
2021年 シルフィ(中国)、「オーラ」(日本)
2022年 クロスオーバーSUVキャシュカイ(欧州)、ミドルサイズSUV「エクストレイル」
**アクセル踏みこみ量と加速の体感が一致していること