スマートシンプルハイブリッド

減速する際のエネルギーをバッテリーに蓄え、アイドリングストップ時や加速時に使用することで、燃費を向上させます。また、アイドリングストップ後のエンジン再始動もスムーズに行います。
コンパクトなユニットサイズのため、幅広い車両に搭載が可能です。

減速する際のエネルギーを回生し、バッテリーに蓄えます。

ブレーキを踏んで停止すると、アイドリングストップ機能が作動し、バッテリーに蓄えた電気を車載の電装機器に使用することで、長時間のアイドリングストップを可能とします。
ブレーキを離すと、スムーズにエンジンを再始動させます。

エンジンに加えて、バッテリーに蓄えた電気でモーターを駆動することで、加速をアシストします。

これらの働きにより、燃費を向上させます。

一部車種では、リチウムイオンバッテリーを搭載することで、減速時により多くのエネルギーを回生します。これにより、減速中からアイドリングストップを開始し、アイドリングストップ時間を延ばします。さらに加速時のアシスト量を増やすことで、さらなる燃費向上に貢献します。

スマートシンプルハイブリッドでは、ECOモーター（Energy Control Motor）が中心的な役割を果たします。ECOモーターは、エンジンを始動するスターター機能、発電を行うジェネレーター機能、駆動をアシストする機能をひとつにしたものです。また、電気を蓄えるバッテリーとして、通常のバッテリーとスマートシンプルハイブリッド用のバッテリーの2つが搭載されます。

減速時に、ECOモーターで減速エネルギを回生し、2つのバッテリーに充電します。

停止時にはエンジンを止め、アイドリングストップ状態となり、電装機器はバッテリーに蓄えた電力で駆動します。エンジン再始動時は、2つのバッテリー系統を切り離し、一方でECOモーターを駆動して再始動し、もう一方で電装機器を駆動します。これにより、電装機器に常に安定した電力を供給します。
ECOモーターは、ベルトを介してクランクシャフト軸に常時接続されており、通常のギア式スターターモーターと比べ、静かでスムーズなエンジン始動を実現します。また、2つのセンサーでクランク角度を高精度に検出し、燃料噴射タイミングを精密にコントロールすることで、すばやく始動させることができます。

バッテリーからの電力でECOモーターがトルクアシストすることで、エンジン負荷を低減します。

一部車種では、スマートシンプルハイブリッド用バッテリーにリチウムイオンバッテリーを搭載しています。優れた充放電性能により、減速時のエネルギー回収量を増やすことでアイドリングストップ時間を伸ばし、また加速時のトルクアシスト量を増加させることができます。