EVの競争力

手頃な価格で収益性の高いEVを実現するアプローチ

日産は新たなアプローチで、手頃な価格で収益性の高いEVを実現していきます。
複数のEVのファミリー開発、パワートレインの一体化、次世代モジュラー生産、グループソーシング、バッテリーの革新などにより次世代EVのコストを30%削減(現行アリア比)し、2030年度までにEVでICE車と同等のコストを実現することを目指します。

日産生産方式(Nissan Production Way)

*ICE:内燃機関(ICE:Internal Combustion Engine)

日産独自のファミリー開発

5つの異なるモデルをファミリーとして開発

このコンセプトでは、5つのモデルをファミリーとして一括で開発します。5つのモデルは一つの柔軟なプラットフォームを共有し、ファミリー内で異なるボディタイプのモデルをカバーします。そして、各モデルの独自性や魅力を確保しながら、アッパーボディのパーツまで共通化していきます。

次世代モジュラー生産と強靭なサプライチェーン

日産は次世代モジュラー生産を導入します。日産独自の生産方式は大幅な自動化と生産ラインの短縮を実現し、台あたりの生産時間を20%短縮します(27年度より)。

私たちは、商品企画から部品の開発、車両の開発・生産に至るまで、サプライヤーと協業していきます。そして、ファミリー開発する車種に高品質な共通部品を採用することで、台当たりのコストを削減し、市場投入までのスピードを短縮していきます。

日産生産方式(Nissan Production Way)
日産生産方式(Nissan Production Way)

パワートレインの一体化

次世代電動パワートレイン:X-in-1
日産のX-in-1は、EVとe-POWERの部品共用を最大化することで、19年比でパワートレインのコストとサイズを30%削減します。

  • 3-in-1(EV用)
    3つの部品(モーター、インバーター、減速機)をモジュール化
  • 5-in-1(e-POWER用)
    5つの部品(モーター、インバーター、減速機に加え、発電用の発電機と増速機)をモジュール化業します。
X-in-1 パワートレインの一体化

X-in-1 パワートレインの一体化0:11

サプライヤーとの信頼構築

グループソーシング

こうした新しい開発や生産の手法を実現するためには、サプライヤーとの連携をさらに強化する必要があります。今後はサプライヤーとの水平分業をより発展させ、より早い段階から開発プロセスに参加していただきます。そうすることで、共同で企画・開発を行い、コストを分担し、革新的なパートナーになることが可能になります。また、知識や経験、スキルを共有し、プロセスを最適化することで、双方がベネフィットを得られるようにしていきます。

バッテリーの革新

日産はさまざまなお客さまのニーズに対応する多様なEVを提供するため、NCMリチウムイオンバッテリーを進化させ、LFPバッテリーと全固体電池を投入し、多様なバッテリーをラインナップしていきます。NCMリチウムイオンバッテリーでは、アリア比で急速充電時間を50%削減し、エネルギー密度は50%向上させます。国内で開発、生産するLFPバッテリーはサクラ比でコストを30%削減します。これらの進化したNCMリチウムイオンバッテリー、LFPバッテリー、全固体電池を搭載したEVは、2028年度に投入する予定です。

分子レベルから街づくりまで——日産の電動化技術開発

分子レベルから街づくりまで——日産の電動化技術開発2:42