雪男、砂漠に現る

「もうひとつの品質物語」雪男、砂漠に現る 3:24

ロシア北部に広がる凍てつく大地から太陽が激しく照りつける中東の砂漠まで、地球上の気象条件はさまざまだ。クルマは、いかなる気象条件にも対応しなくてはならない。問題は新型車を開発する際、どうやってさまざまな気象条件に対応できるか確認するかだ。もちろん、実際に各地に赴いて試せばよいだろう。
日産はそのようなテストを、常日頃行っている。しかし、自然界では予測不能な事態が起こりえるのだ。そこで日産は、自分たちの意志で気象条件をコントロールできる設備を作り上げた。

二宮氏

ここはふたつの設備を持っていて、ひとつは全天候環境実験室、もうひとつは低温日射実験室と言います。主に全天候は雪雨、それから霧、この自然環境の再現です。低温日射は車両の空調エアコンですね、これの性能評価を行っています。
地球上の現在までに観測されている状況、例えば雨であれば1時間に100ミリ、太陽光であれば1キロワットという熱の再現が行えます。
マイナスの40度という寒い所から、プラスの45度という高熱地の所までといった、太陽が出ている条件の評価が行えます。

この設備で世界中の気象条件を再現することによって、日産車があらゆる環境に対応できるかチェックしているのだ。

二宮氏

それぞれの地域によって走り方や気象条件、またお客様の使い方はさまざまです。そういったものに対応した、お客様が要求しているものを継続して作り出すことが、この設備でできますので、安心して日産車をお使いいただけると思っています。