多角的な走行テスト

世界中のお客さまのために、実際に世界中を走行して品質を磨き上げる

ひとつのクルマが世に出て行くには、大きく分けて企画・開発・生産・市場(販売)の4つの段階を必要とします。この流れの中で、実際のクルマによる走行テストは、開発段階における工場試作車と生産段階の量産試作車の2段階で行われます。工場試作車で導き出した課題を修正して量産試作車をつくり上げ、最終的に目標とした品質基準のすべてが、クリアされていることを確認します。またこの2段階の走行テストは、いずれもそのクルマが販売される地域で実施し、お客さまに満足して頂ける品質に仕上がっていることを見極めます。

ドライバーの感覚とデータによる評価、ダブルで品質をチェック

日産では、この現地での走行テストをPSQC*と名づけてシステム化しています。短期間で精度の高い検証を行うために24時間以上走り続けることもあるハードな走行テストを繰り返して行い、厳しい視点を持ったドライバーが、ハンドリングや走行性、エンジン音など、お客さまが運転するときに関係するあらゆる事柄をチェックしていきます。これらの情報をもとに、そのクルマの品質目標が実現できているかどうかを判断していきます。

  • PSQCとは、Pre SOS Quality Clinicの略。お客さまの使用状況を再現した走行テストにより、徹底した品質のチェックを行う日産独自の検査システム。

炎天下から極寒まで、耐え得る品質を徹底的に鍛え上げる

実際の環境では再現が難しい、更に厳しい条件下での品質チェックは、バーチャルによる走行テストが行われます。日産には、世界のあらゆる温度や湿度、路面状況のデータを自由に設定できる加振室があり、ある国の舗装されていない劣悪な道を実際に走っているかのような振動を加えることができます。そして、操作性や乗り心地の変化、部品類の劣化状況などをチェック。日産では、実走行とバーチャルによる走行テストを繰り返し、お客さまに心から「いいクルマだな」と感じてもらえるように、徹底した品質向上に努めています。