品質改善の聖地 FQC 設立の目的と活動内容

市場状況を素早くキャッチ、迅速に対応
革新的な市場品質の調査・解析活動で、あくなき品質向上を目指します

「市場品質」に特化し、至高のお客さま満足を実現する場所

「市場品質」に特化し、至高のお客さま満足を実現する場所 フィールド・クオリティ・センター(FQC)は、お客さまが実際に使われるときの「市場品質」を改善・向上させるための施設。安全かつ快適に、日産のクルマを使い続けていただくために、市場で発生した問題にいかに迅速に対応するかを目的に誕生しました。

フィールド・クオリティ・センター設立の背景には、多様化する市場のニーズを正確に把握し、顧客満足度の高いクルマをお届けしたいとの考えが強くあります。また、品質における企業姿勢が問われる昨今、これからも日産では誠実なものづくりを続けていくという意志表明での意味もあります。

日産では、品質の高さは製品の要であり、日産車のブランド価値を決定づける重要な要素であると考えています。そして、品質改善というものに終わりはなく、常に堅実な活動を続けていくべきものであると位置づけています。日産が取り組んでいる品質向上の姿勢を確かなカタチにしたのが、2007年より始動したこのフィールド・クオリティ・センターです。

より的確に、迅速に。世界のお客さまに対応する、グローバルな15拠点

世界中を走る日産車。国によって、使われる環境も使い方も、さらにはお客さまがクルマに求める快適性も、大きく異なる場合があります。また日産のラインナップには、例えば北米生産・北米のみ販売というクルマもあります。日産では、よりお客さまの気持ちに寄り添いたいと、世界15ヵ所にフィールド・クオリティ・センターを設立。各地域の要望を間近で把握するとともに、その地域で発生した問題に迅速に対応する体制を整えました。

また各フィールド・クオリティ・センターは、開発・生産を担うものづくり拠点の中にあり、クルマを構成する各部品の詳細が、その場で確認できる環境にあります。このような環境の中、特定した部品の問題や市場からの要望を即座にフィードバックし、再発防止や次期開発につなげられるよう取り組んでいます。

最適を最短で。有機的な体制を構築しています

フィールド・クオリティ・センターの具体的な活動は、市場品質の調査・解析(FQIA)*1を行うことにあります。この目的は、「お客さまが驚くほど、素早く改善する」こと。そのために、サプライヤーと日産の関連部署*2が一堂に会し、改善すべき要因を徹底究明できる体制を構築しました。実物を目の前に、その部品に関係するすべての人が論議することで、最適な対策を最短で導き出すことを目指しています。

  1. FQIA:Field Quality Investigation Analysisの略。問題部品を大量に回収してその問題となっている状況を再現し、信頼性の高い手法を用いて原因を突き止め、速やかに改善するための対策を導き出す活動です。
  2. 日産の関連部署:開発・生産・市場品質改善グループ・重要品質保証グループ

現場が何より重要。三現主義を貫きます

日産では常に、現在これがベストだと考えるクルマを出荷しています。しかし、販売前の「出荷品質」と実際にお客さまが体感する「市場品質」の間に、微妙な違いが生じる場合もあります。この差違を速やかに埋めていくには、現場の状況を的確に把握する必要があります。そこでフィールド・クオリティ・センターでは、現場・現物・現実の三現主義を実践。実際に問題となった部品や現車を目の前に、その現象を再現して現実的に受け止める活動を行っています。

品質の聖地。決意表明と実践の場所が、フィールド・クオリティ・センターです

市場品質の調査・解析を行う同センターは、業界でも珍しい日産の品質改善姿勢を明確に示すエキシビジョンエリアもそなえています。ここには過去の問題を教訓として展示しているほか、市場品質の調査・解析活動の作業フローなどが掲げられています。
日産は、品質改善への強い意志の元、お客さまにとって最高の品質とは何かを考え、確かな安心と信頼をお届けする品質を実現していきます。