アルフォンソが中東の次世代の才能を鼓舞(2017年12月)

次世代の創造力に語りかける日産のデザインのトップ

日産のデザイン部門は、グローバルデザイン担当アルフォンソ アルバイサSVPと共に、次世代のクリエーターの創出を促すプログラムを展開しています。この活動は日産自動車と日産のデザインのプレゼンスを、少し違った視点から高めるだけでなく、世界中の子供たちに、アートやデザインなどのクリエイティブ分野の仕事に就くことを助長するという、より大きな目的を掲げています。
「Roots of Design」と名付けられたこの活動は、ロンドン・デザイン・フェスティバルで発表されました。計画を初めて実行に移すため、11月13日にアルバイサSVPが訪れたのがドバイのGEMS(Global Education Management Systems)アメリカン・アカデミーでした。

なぜこの取り組みが大切なのでしょうか。世界の急速な変化は、私たちの生活だけでなく、取り巻くモノにも影響を与えています。全てのモノは誰かがデザインしたものであり、私たちが目にする全てのモノの裏側には、偉大なるデザインのストーリーがあります。9年生から11年生の600名、UAE出身者だけではなく、両親がUAEに駐在している、世界90ヶ国から成る学生で埋め尽くされたホールで、アルバイサSVPは、「自動車、建築、都市、技術、ロボット様々なモノがありますが、それが何であろうと、デザイナーがそれらの未来の姿を決めることになります。デザイナーが未来を作るのです。だからこそ、私たちには君たちのような若者が必要なのです。」と語りました。

クリエイティブ業界は、今後、自動化やAIの進化によって変化していく労働市場において影響されにくいと考えられており、「クリエイティブ・エコノミー」として、経済成長や将来の雇用を促す重要なセクターになると言われています。2010年のEUによる報告書では、文化産業やクリエイティブ産業がいかに低迷する地域経済の原動力となっているか、また、2015年に米国経済分析局が発表したレポートでは、クリエイティブ業界が米国経済に6,980億ドルの貢献をしたことが明らかにされました。現在、UAEは2021年までに世界で最も革新的な国家の一つになることを目標としています。このUAEの「ビジョン2021」に掲げられた目標の一つに、ドバイは世界のデザインの拠点になるという目標があります。海外からデザイナーを召喚せずにUAEのクリエイティブ産業を地場産業とするためには、2019年までに、30,000人のデザイナーを自国で育成する必要があるそうです。

今、私たちは自動車産業の急激な変化を目の当たりにしています。特に自動運転、電動化、コネクテッド技術分野です。クルマやモビリティー技術の進化はこの先、都市の姿が変化することを意味しています。都市はよりスマートに、よりコネクトされようになるでしょう。その結果、デザイナーはこれまで以上に多くの仕事の機会に恵まれます。
若きデザイナーへのニーズと機会の拡大が予測される中、有名な美大やデザイン専門学校だけでなく、デザイン分野の可能性についてあまり知られていないコミュニティや学校を訪れ、若者にデザインの道を勧めることが非常に重要です。アルバイサSVPは、「今、自動車デザインは、新たな技術の出現により転換期を迎えています。明日は、今まで無いくらいにデザイナーを必要とする世界になっているでしょう。」と述べました。

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