NISSAN KIDS Adventurer

カーデザイナーに聞いてみた!

教えてくれた人は?

今回お話してくれたのは、日産のグローバルデザイン本部で活躍かつやくする2人のデザイナー。日産らしい“カタチ”や世界中せかいじゅうのお客さまにとって魅力的みりょくてきな “色” をつくり出すたのしさをおしえてくれました。

「世界中のお客さまにとって魅力的なクルマとなるようにデザインチームが力を合わせてつくっています。」
カーデザイナーってどんなことをするの?

カーデザイナーって
どんな仕事?

日産は、日本はもちろん世界中のお客さまに向けて、いろいろなタイプのクルマをつくっています。お客さまがしいと思うクルマは使い方によってさまざま。家族かぞくみんなで乗りたいと思う人もいれば、はやくてかっこいいスポーツカーに乗りたい人、地球ちきゅうやさしいクルマに乗りたい人やお仕事しごとに使いたいと思う人もいます。それぞれのお客さまが欲しいと思うクルマをかんがえて、カタチにするのがカーデザイナーの仕事です。

[主な工程]

  • 1.手書きのスケッチでクルマのイメージを考えます
  • 2.パソコンでそのイメージを書いてみます
  • 3.デザイン案について話し合います
  • 4.3Dでモデルをつくります
  • 5.3Dのモデルをもとにクレイモデルを自動でけずってつくります
  • 6.クレイモデラーがカタチを仕上げます
  • 7.カラーデザイナーが色とクルマの素材を考えます
  • 8.カタチと色をデータにしたら、VRで車内の様子など確認します
  • 9.完成したモデルで最終確認します

クルマのデザインってどうやってするの?

クルマのデザインは、最初さいしょから最後さいごまでを1人のカーデザイナーがやるわけではありません。最初におこなうのはデザインスケッチ。みなさんが絵をかくときのように、まずは手書てがきから始まります。つぎにパソコンでデザインがうまくかけたら、チームであつまって意見いけんを出し合います。そしてみんなの意見をもとに立体的りったいてきにします。そのデータから本物ほんものと同じ大きさのモデル(クレイモデル)をつくり、全体の表情、バランスを作りこんでいきます。同時に、カラーデザイナーはそのクルマをどんな色や素材にしようか考えます。パソコンでつくったクルマに色をのせ、カタチや色をチェック。すべてが決まったらようやく模型もけいをつくって確認かくにんします。

クレイモデルって、なんですか?

クレイでつくる、本物と同じサイズの模型もけいのことです。クルマのカタチや表現ひょうげんしたいイメージを実物大の模型で確認するので、最終的さいしゅうてきなデザインを決めるために必要ひつようなんです。またブレーキランプなどクルマには安全あんぜん運転うんてんするための部品ぶひんがたくさんついていますが、そのけ場所を決めるためにも活用かつようされています。

クレイモデルの粘土は普通ふつうの粘土とちがうの?

粘土は「インダストリアル・クレイ」という自動車メーカー独自のもので、専用せんようのオーブンであたためて使います。この粘土は温かいとカタチをえやすいので、自由にデザインができます。そしてめてかたくなったら、約10種類しゅるいの道具を使い分けて細かい部分も仕上げていきます。たとえばクルマのドアをきちんとめるためには0.1ミリ単位たんいで部品が合っていなければなりません。それはクレイモデルも一緒いっしょなので、慎重しんちょうな作業をくりかえしています。

どうしてクレイモデラーに
なろうと思ったの?

  • 1.粘土はスクレイパーという道具でけずります
  • 2.1/4サイズのモデルもつくります
  • 3.実物大のモデルをつくります(けずる)
  • 4.実物大のモデルをつくります(ラインをひく)
  • 5.実物大のモデルをつくります(仕上げる)
  • 6.特殊なフィルムをはって完成
  • 7.長く愛されるカタチをつくりたいです

小さい頃から粘土を使って、何かをつくるのが大好きでした。大人になったら、何かモノをつくる仕事がしたいと思い、美術大学びじゅつだいがく進学しんがくし、そこでクレイモデラーという仕事を知りました。クルマのことはくわしくなかったのですが、自分の好きなことや大学でまなんだことがかせるので、クレイモデラーをめざしました。

クレイモデラーになって
よかったと思うのはどんなとき?

クルマのカタチというのはとても複雑ふくざつで、つくりなおすことも多いです。光によってクルマ全体ぜんたいの見え方が変わることもあるんですよ。仕事をする上でうまくいかないこともあります。でもその苦労くろうりこえて、自分が思いえがいていた通りのクレイモデルができて、それを見た他のカーデザイナーが「図面ずめんで見たより力強いカタチになっていますね」と言ってくれたりすると、またがんばろうと思うんです。

カラーデザインって、どんな仕事?

クルマのカタチはカーデザイナーが中心ちゅうしんとなってつくります。そのカタチに、お客さまに“欲しい!”と思っていただける素材そざいえらび、色をつけ、クルマ全体の雰囲気ふんいきを考えていくことが私たちの大事な仕事です。クルマにはエクステリア(外装がいそう)とインテリア(内装ないそう)がありますが、それぞれに専門せんもんの知識や能力が必要です。

クルマの色はどうやって考えるの?

最近、私が担当たんとうしたのは「Nissan Hang-Out(ハングアウト)」というコンセプトカーです。自然しぜんあいしていて、子どもと一緒いっしょ週末しゅうまつや夏休みにキャンプにかけるのが大好きなお客さまをイメージして、クルマの色を考えました。エクステリアは海でも山でも似合にあって欲しいと、ブルーグリーンにしました。またインテリアは広々ひろびろとして、明るい雰囲気になるように工夫くふうしています。でも、この色に決まるまでには、とてもたくさんの別の色をためしています。宇宙空間うちゅうくうかんのようなイメージだったり、秘密基地ひみつきちのような雰囲気にしてみたり。こうして多くの人とそのクルマに合う色を考え、最終的にブルーグリーンの外装、明るい雰囲気の内装に決まりました。

どうしてカラーデザイナーに
なろうと思ったの?

  • 1.パソコンの専用ソフトを使って、合う色を考えます
  • 2.外観パネルの見本を見ながら話し合います
  • 3.1台の色を決めるためにいろいろな色を試します
  • 4.素材が変わると色の見え方も変わるんです
  • 5.インテリアの素材を比べて確認します
  • 6.完成したインテリアをCGにして確認します

手芸しゅげいをしたり、いろいろな料理りょうりをつくったりしてくれる母の姿すがたを小さい頃から見ていて、同じように器用きようになりたいと思っていました。そんな私を見て、両親りょうしんが美術大学に進学しんがくすることをすすめてくれたんです。入学したのが工芸こうげい工業こうぎょうデザイン学科がっかで、教授きょうじゅの1人に元自動車もとじどうしゃメーカーのデザイナーの方がいて、カラーデザイナーという仕事を教えてもらいました。クルマのことはくわしくなかったのですが、“カラーデザイナーはあなたの感性かんせいがいかせる仕事だよ”と聞いて、興味きょうみったのが最初の出会であいでした。

カラーデザイナーになって
よかったと思うのはどんなとき?

日産はグローバル企業きぎょうなので、カラーデザイナーも世界中にいます。常にコミュニケーションを図りながらその人たちの提案ていあんも聞くことができるので、とても刺激しげきけます。最近さいきんではリサイクル部品を使うことが価値かちあるものだというヨーロッパの提案が勉強になりました。そんなふうに世界中から集まる意見を聞きながら、お客さまに自分が考えた色をとどけることが、私にとって1ばんのやりがいです。

カーデザイナーは、どんなところで
仕事をしているの?

カーデザイナーは、それぞれの仕事に合わせた場所で仕事をしています。クレイモデラーは、作業がしやすいように粘土を温めるオーブンがそなわった、広くて清潔せいけつ空間くうかんが作業場です。カラーデザイナーはパソコンで絵をいたりするのでつくえで仕事をすることもあれば、外観の色が太陽にたって、どんなふうに見えるかを確認するときは外で作業します。また海外かいがいでも販売はんばいするクルマの場合ばあい、日本とは太陽の光のつよさが違うので、現地げんちに行って色の見え方を確認することもあるんです。

  • 1.デザイン部のエントランス
  • 2.カーデザイナーが仕事をする広々とした部屋
  • 3.CGで再現されたデザインをVRで確認します
  • 4.日産はデザインの歴史を大事にしています

自由にデザインできるとしたら、
どんなクルマをつくってみたい?

長く愛されるクルマをつくってみたい!

クレイモデラーとして、どんどん新しいカタチのクルマをつくるのが私の仕事です。でも、それと同時どうじに、何年なんねんたってもふるくならない、そんなデザインのクルマをつくってみたいと思います。それは多くの人に長い間、愛されつづけるクルマだと思うんです。大人が見ても、小学生のみなさんが大人になったときに見ても、同じように魅力を感じるクルマをつくってみたいですね。(長江さん)

お客さまと地球のことを考えて提案したい!

私は今までインテリアを中心に仕事をしてきました。最近つくった「Nissan Hang-Out(ハングアウト)」というコンセプトカーは、エクステリアとインテリアの両方りょうほうを担当し、とてもやりがいがある仕事でした。これからは、地球環境ちきゅうかんきょうのことを考えなければいけません。そのため、自然をテーマにした「Nissan Hang-Out(ハングアウト)」で自分がイメージした色を表現できたことはうれしかったですし、これからも地球のことを考えながら、新しい色を提案していきたいと思います。(近藤さん)

新しいクルマが生まれるまで多くの人がかかわっているよ
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