第39回 日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞者インタビュー

大賞受賞者インタビュー<童話の部> コウタリ リン さん

Q:影響を受けた作品は?
A:映画「わたしたち」(ユン・ガウン監督)です。子どもたちのたたずまいから目がはなせませんでした。
Q:好きな作家はだれですか?
A:アゴタ・クリストフです。『文盲』を読むたびに言葉について問われる気がします。
Q:童話を創るようになったきっかけを教えてください
A:童話公募の新聞広告を見た家族が「図書ボランティアしてる人なら書けるんちゃう?」と言った一般論を、自分に言われたとかんちがいして創りはじめました。
Q:童話を創作するうえで気をつけていることはなんですか?
A:登場人物がなぜそんなことを言うのか、なぜそんなことをするのか。それをわかろうとすること。そして、わかった気にならないことです。
Q:「日産童話と絵本のグランプリ」に応募されたきっかけを教えてください
A:審査員に松岡享子先生のお名前があったからです。松岡先生の著書「えほんのせかいこどものせかい」を、ずっと読み聞かせをするときのよりどころにしています。
Q:何度目の応募ですか?
A:13回目です。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか?
A:図書ボランティア講習会で聞いた「「論語」の本を持っているだけでほめられた小学生」というエピソードからです。
Q:今回の作品は、いつごろから制作を始められたのですか?
A:2年前に原稿用紙5枚の初稿ができました。その後、語り手や展開を変えながら10枚→20枚→ 10枚と書き直しました。今回応募するかたちになったのは、締切の一週間前でした。
Q:今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?
A:自分の頭の中は自分のもの。いっぱい考えよう。ということです。
Q:特にお気に入りの場面はどこですか?
A:外階段のそうじ終わりに「あたし」が竹ぼうきを抱えて走って行くところです。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか?
A:「あたし」が本をよまないと決めた先に何があるかというところです。
Q:普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか?
A:お茶を飲むことです。おなかを温めると書く勇気が出ます。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか?
A:ほの明るいお話を書きたいと思います。

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