「第31回 日産 童話と絵本のグランプリ」表彰式を開催

大賞受賞者インタビュー<童話の部> 愛川 美也 さん


37歳 派遣社員 千葉県船橋市

【受賞のことば】
書くことを薦めてくれた友人と夫に、そして我が家に迷いこんだカマキリに、心から感謝します。「ピンチは突然やって来る」も本当ですが「ピンチはチャンス」も本当ですね。選んでくださった皆様や受賞を喜んでくれた方々に恥じぬよう、これからも頑張ります。本当にありがとうございました。

Q:影響を受けた作品はありますか
A:『星の王子さま』。小学生の頃に母からもらい、中学生高校生と思い出したように読み返すことが何度もありました。そのたびに解釈が変わり、違うものが見えて、また読みたくなる今でも大切な1冊です。
Q:好きな作家はだれですか
A:安房直子さん。短い中にギュッと詰まった優しい目線と世界観が大好きです。斉藤洋さん。軽快な楽しさは失わず、いつの間にか泣かされているところが大好きです。
Q:童話を書くようになったきっかけを教えてください
A:空想したお話を完結しないままノートに書き留めることは学生の頃からありました。しっかり作品にし始めたのは昨年くらいからで、友人が「一緒に書こう!」と誘ってくれたのがきっかけです。
Q:童話を創作するうえで 気をつけていることはありますか
A:ともすると自分が読みたいお話を書いてしまいそうになるので、子どもが読んで楽しいお話にしよう、という気持ちは忘れないように気をつけています。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか
A:実体験です。ある日、部屋でカマキリに出くわしまして。虫が苦手な私は3時間の攻防の末になんとか追い出し、この達成感はドラゴン退治の勇者に匹敵する、と思った時にひらめきました。
Q:今回の作品を通して子どもたちに 伝えたいことはありますか
A:どんなにささいなことでも「自分でやってみる」って大冒険です。日常は退屈だなんて思い込まず、毎日の中に潜む大冒険をたくさん見つけて、ドキドキワクワク過ごしてほしいです。
Q:特にお気に入りのシーンや文章はどこですか
A:主人公の少年が虫を見て女の子のような悲鳴をあげるシーン。こちらは夫の少年時代の実体験がモデルです。何度聞いても大笑いする大好きなエピソードなので、拝借しました。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか
A:原稿用紙10 枚に収めることです。気づいたら13 枚になってしまい、文字数との戦いでした。泣く泣く消したシーンもあり、書き直しで良くなるシーンもあり、大変でしたが面白かったです。
Q:普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか
A:自分が出会ってワクワクした景色や出来事は覚えておくようにしています。そこから思い描いたイメージや物語が作品になることが多いです。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか
A:子どもの頃に何度も読んだ本のように、「もう一度読みたい」と自分から何度も読み返してくれるような作品を作りたいです。そして開くたびに違う景色を見せてあげることができたら最高です。

ページトップへ