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活動レポート
「第24回ニッサン童話と絵本のグランプリ」 入賞作品決定及び表彰式開催(2008/03/08)
大賞の増井さん、H@Lさんほか38名が受賞
大賞受賞者インタビュー<童話の部> 増井 邦恵さん

<プロフィール>
地域の人形劇団「えぷろん」で、20年以上活動を続けている。台本を手がけたこともあり、そうした経験から「書いてみたい」という思いが膨らんできた。グランプリを目標に書きはじめ、3回目の応募で、見事、大賞を受賞。

<受賞作>
「春になったら開けてください」

あらすじ
ぼくのお母さんは懸賞に応募するのが趣味。ある日届いた箱の中には、大きな缶と「春になったら開けてください」と書かれた紙が入っていた。ぼくは中身が知りたくて、家族みんなに「春って、いつなの?」と聞いて回る。そして、ぼくが缶のことなど忘れてしまった3月の日曜日。ポカポカ陽気の中で、お母さんは応募した懸賞の内容を思い出す。お父さんが缶をとり上げて開いてみると・・・。


家族のほのぼのとした日常を書いていきたい
Q:

大賞受賞の感想は?

A:

最初に連絡をいただいたときは、本当にびっくりしました。信じられなくて、電話口で何度もしつこく聞き直してしまったほどです。時間が経つに従って少しずつ実感がわいてきて、今は飛び上がりたいくらい「うれしい!」気持ちでいっぱいです。
私は今年で還暦を迎えます。節目の年に大賞という素晴らしいプレゼントをいただけ、こんなに嬉しいことはありません。


Q:

童話を書いてみようと思ったきっかけは?

A:

地域のお母さんたちと「えぷろん」という人形劇団で活動して、22年になります。幼稚園や保育所を回り、たくさんの子供たちと触れ合い、台本を手がけたこともありました。そんな経験から、お話を考えたり、想像を膨らませていくことに興味を持つようになり、「私も書いてみたい」という思いが芽生えてきたんです。

Q:

グランプリに応募したきっかけは?

A:

人形劇団の活動を通じて、グランプリの存在は以前から知っていました。ですから、自分で書くにあたっては、モチベーションを高めるためにも、まずグランプリに応募することを目標にしたんです。3年前に思い切って書きはじめたので、今回は3回目の応募でした。

Q:

作品の着想はどこから?

A:

そもそものきっかけは、昨年の春にてんとう虫を見つけたことでした。最近はあまり見かけなかったので、ちょこちょこ歩く姿に見とれてしまい、そんなみずみずしい「春を待つ気持ち」を書いてみたい、と思ったんです。その他の部分も、何気ない毎日の暮らしや、家族との会話の中からヒントを得たことばかりですね。

Q:

作品を書く上で心がけたことは?

A:

基本的なことで間違いがあってはいけないと思い、てんとう虫の生態は図書館で調べました。てんとう虫は木屑や枯れ葉の中で冬眠し、春の訪れとともに一気に飛び立つそうなので、ラストのイメージにぴったり。ただし、現実的に考えると缶に穴を開けた方がいいと思いますが、そのあたりの表現は割愛させていただきました。

Q:

この作品の中で伝えたかったことは?

A:

特別なことは何もない、あたたかな家族の日常です。家族のほのぼのとした会話から、春が来ることへの期待感などを感じていただければ、と思います。
私は、台所で料理をしながら「今この大根がしゃべったら、なんて言うんだろう?」といったことを考えるのが大好きなんです。ほんの少し発想を変えて見てみると、わくわくすることは身の回りにたくさんありますから、そんな何気ない「あたたかさ」を伝えたいですね。

Q:

今後の抱負をお聞かせください

A:

いつか自分の本が出せたらいいな、という夢がかなってしまったので、これから先のことはまだわかりません。書き続けることは大変だと思いますが「書きたい」という気持ちは持ち続けたいですね。心を柔らかくして、いろんなことに興味を持って、たくさんの人と触れ合って。そこから次のステップが見えてくると思います。






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