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活動レポート
第23回ニッサン童話と絵本のグランプリ 入賞作品決定及び表彰式開催(2007/03/11)
主催者インタビュー 鈴木 穂波さん

<プロフィール>
日本と外国の児童文学などに関する資料を収集するとともに、国内外の児童文学・児童文化などに関する研究を進めている大阪国際児童文学館に、専門員(研究職)として勤務。利用者の多様なニーズに応える情報サービスを行う。また、「ニッサン童話と絵本のグランプリ」主催者側の担当として、グランプリの準備・運営に携わっている。


児童文学の楽しさを広く知っていただくことも、目的のひとつ
Q:

「ニッサン童話と絵本のグランプリ」に関わるようになったきっかけは?

A:

昨年の春、当館に着任したと同時にグランプリの運営に携わるようになりました。私は大学では児童文学を専攻し、一時は創作を志したこともあったので、グランプリは憧れであり、目標として常に意識していた存在なんです。立場は変わりましたが、その運営に携わり、創作を志す方々を間近で応援できるのは、とても幸運なことだと思っています。


Q:

グランプリを開催する意義、目的などは何でしょう?

A:

まず、広く一般の方が応募できることが大きな魅力だと思います。受賞すればプロとしてデビューするきっかけになるので、創作を志す人たちにとっては指針や目標であると同時に、常に創作意欲を刺激する存在だといえるでしょう。
主催する側の立場としては、素敵な作品を世の中に送り出していくことが一つの目的です。授賞式の前には、入賞者の方々を対象としたセミナーも開かれるなど、新しい才能を育てることにも積極的に取り組んでいます。
また、こうしたグランプリを開催することで、一般の方に童話や絵本に対する意識を高めていただく、という役割も担っていると思います。これを機会に、私どもの児童文学館に足をお運びくださる方もいらっしゃいますから。

Q:

実際の応募作品をご覧になった印象は?

A:

絵本に関していえば、1枚1枚の絵が持つ個性や力強さに圧倒されました。童話の部では、いじめなど社会的なテーマで作品を書かれる方もいれば、心がウキウキするような楽しいお話を書かれる方もあり、テーマの幅広さや着眼点のユニークさが興味深かったですね。
個人的な感想ですが、自分の世界を表現できる応募者の皆さんはなんて素晴らしいのだろう、と、うらやましく思いました。

Q:

作品の選考に立ち会った感想は?

A:

選考は、とても温かくアットホームな雰囲気の中ですすめられます。とはいっても、選考する先生方は真剣そのもの。会場にはたくさんの作品が並べられているのですが、その中を先生方が一点ずつていねいに審査してゆくんです。一つの作品が世の中に出るまでには、作家の方を含めてたくさんの方の努力が必要なのだということを、改めて実感しました。
また、選考時には応募者の名前が伏せられているのですが、毎回応募される方の作品は、先生方にはおわかりになるようです。「この方は今年も頑張って応募してきたんだね」「今回はこういった点が今までと違うね」といった声を耳にした時は、23回もの長きに渡ってグランプリを開催し続けてきたことの重さを感じました。

Q:

協賛者としての日産自動車は、どのような存在でしょう?

A:

スムーズな運営はもとより、「グランプリをもっと皆さんに知っていただくためにはどんな工夫が必要か」といったことにもアドバイスをいただいており、とても頼れる存在です。いつも一緒に考えていただけるので、心強いパートナーだと感じています。

Q:

グランプリで大切にしていることは?

A:

23年も続いてきた大きな賞ですが、作家として育っていこうとする皆さんを温かく見守るアットホームな雰囲気は、これからも大切にしていきたいですね。
このグランプリは、大賞受賞作品が実際に出版され、全国の図書館に寄贈される ―つまり、作品が広く皆さんに読まれることに大きな特徴があります。童話や絵本は、子供だけのものではありません。子供から大人まで幅広い年齢層で感動を共有できる文学であり、一つひとつの作品には、心と心が触れ合えるような大切なものが隠されています。そんな児童文学の素晴らしさを、これからも多くの方に伝えていきたいと思っています。








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