第37回 日産 童話と絵本のグランプリ大賞受賞者インタビュー

大賞受賞者インタビュー<絵本の部> ホソカワレイコ さん


40才 イラストレーター 兵庫県

【受賞のことば】
絵本作家を夢見て最初に応募してから15年。家の押し入れには描きかけの絵本が沢山眠っています。今回も押し入れ行きかなと諦めかけた作品でした。このような機会を設けて頂いた関係者の皆様にお礼申し上げます。そして、応援してくれた主人、このお話を作るきっかけをくれた息子たちに感謝したいです。

Q:影響を受けた作品は?
A:『バムとケロのそらのたび』(島田ゆか)です。息子たちにせがまれて何度も読むうちに、私も大好きになりました。
Q:好きな作家はだれですか?
A:リスベート・ツヴェルガ-です。彼女の中で咀嚼されて描かれるキャラクターは、とてもユニークで魅力的です。
Q:絵本をつくるようになったきっかけを教えてください
A:学生の頃に動物などの生き物の絵をよく描いていたのですが、そんな絵を複数枚用いて、ストーリー性のある作品ができたら面白いと考え、卒業制作で初めて絵本を制作しました。
Q:絵本を創作するうえで気をつけていることはなんですか?
A:「起承転結」を分かりやすくすることと、お話をあまり盛り込みすぎないことです。
Q:応募のきっかけを教えてください
A:学生の時に先生から勧めていただきました。
Q:何度目の応募ですか?
A:4度目の応募です。
Q:今回の作品は、どういったところから着想されましたか?
A:みかんの木がある実家から、秋になると沢山のみかんが届きます。息子たちが美味しそうに食べる様子を見て、みかんを題材にした絵本で息子たちを喜ばせたいと着想しました。
Q:今回の作品は、いつごろから制作を始められたのですか?
A:着想自体は2年前。新型コロナの影響で、物語中舞台となる試食コーナーがスーパーからなくなり、お話を寝かせることに。1年前の冬からもう1度描き直しました。
Q:今回の作品でお使いになった画材や技法を教えてください
A:主にターナーやホルベイン、リキテックスのアクリル絵の具を使っています。
Q:今回の作品を通して子どもたちに伝えたいことは何ですか?
A:人は生まれながらに不平等です。不公平な世の中でも、悲観せずに自分らしく生きられる場所を見つけてほしいと思います。
Q:今回の作品で苦労された部分はどこですか?
A:ラストにもう1枚入れるかで悩んで、そうすると中盤の場面構成も変わるので、どのシーンを削って、どのシーンを入れるか何度も考えました。
Q:普段の生活のなかで創作のために心掛けていることはありますか?
A:日常生活のなかでヒントがないかアンテナを張るようにしています。
Q:今後、どういった作品を作っていきたいですか?
A:楽しく、ほっこりとした印象に残る作品です。

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