• 石井克己
  • V-up

2022年1月6日

ポッドキャストとV-up

 V-upコンサルタントの石井です。日頃は、チームによる課題解決支援をさせていただいています。

 実は、私、プライベートで、ポッドキャスト番組の配信を仲間たちと半年前から始めました。
 なぜ、ポッドキャストかって? そもそも、コロナ禍で、集まって語り合えない。それなら、各自の話題を発信してしまおう。ということになったのです。ポッドキャストなら、音だけなので、Youtubeよりもハードルが低いし、ちょっとしたプライベートラジオ番組って感じでいけるかな?と気楽に始めました。
 構想から3か月、昨年の6月から配信を開始しました。月2のペースで、現在までに、エピソード13まで配信することができました。

 番組の内容は、定年後にアジアの国に、教育支援に行った元教師の体験談や、高齢者福祉・介護ボランティア、ハンドベルをライフワークにされている方の体験談、コロナ禍でのオンライン合唱隊の体験談などと幅広いものです。共通点は、仕事、家庭に加えて、サードプレイスを持っている方々が、どのような素晴らしい経験をしたかということを共有できる体験談なのです。
 番組制作といっても、素人集団ですので、本格的なものではありません。番組企画からゲストの出演交渉、インタビュー、録音、編集、校正、配信といったプロセスを3人のチームで進めていきます。

 最初は、インタビューアーとゲストの対話形式で、10分前後のシナリオを作って、その通りに対話をする番組を試作してみましたが、どうも面白くありません。表面的な番組になって興味をそそらないのです。
 そこで、ある先輩ポッドキャスターからアドバイスしてもらい、最初から完成された対話式のインタビュー番組をつくるのではなく、2つのプロセスに分けて制作することにしました。

 第1のプロセスは、ゲストから、様々な切り口で、情報を聞き出します。3人で50分位かけて録音をしながら聞き出します。その録音からスマホのアプリを使って文字起こしをして、すべてを文章化します。
 第二のプロセスは、この文章をばらばらにし、前後関係を組みなおして、絞りに絞って10分位のストリーに組み上げていきます。

 この結果、見違える、いや聞き違える程、素晴らしい番組に作り上げることができました。今は、このプロセスで番組を制作しています。
 先輩ポッドキャスターの教えてくれたこの番組制作方法は、私の本業であるV-upコンサルタント的視点でみると、「発散と収束」の思考を駆使したものと解釈できます。
「発散」:いかにゲストから情報をもれなく、引き出すか?これで話題の選択肢がぐっと広がりました。
「収束」:その選択肢の中から、もっとも興味を引く話題へと文章を組み立てなおし、絞り込んでいく。
 そうすると、短くても、内容の深い、印象的な番組を生み出すことが可能となりました。
 課題解決の仕事で有効な「発散」と「収束」がプライベートなポッドキャスト番組制作にも生かせるということを体験して、皆さんにも様々なシーンでV-upを活用していただければという思いが、強くなりました。

注)ポッドキャストとは、スマホやパソコンで放送を無料で聴ける音声コンテンツです。
コロナ禍においても、コミュニケーションツールとして注目されています。

注)サードプレイスとは、アメリカの都市社会学者であるレイ・オルデンバーグの著書で提唱された言葉です。家やオフィス、学校とは離れた第3番目の場所で、特に、都市で生活を送る人たちの心の支えになるものとして捉えられています。