• 伊藤嘉津美
  • NPW

2020年9月3日

製造現場の間接的業務改善で、ピンチをチャンスに!

新型コロナウイルスの流行で、みなさんも様々なご苦労をされていることと思います。
どうしても思考が後ろ向きになりがちですが、私はできるだけこの状況をポジティブにとらえるように心がけています。

新型コロナウイルスの流行で多くの企業が間接業務を行う社員に対して、テレワークを導入する動きが盛んになりました。
オンラインで打合せをしたり、様々な業務処理をクラウド上で共有して進めたりと、新しい仕事のやり方が出現し大きな可能性に気付かされたという方も多いと思います。

一方で製造現場はと言うと、需要の落ち込みで生産量が激減し(新たな生活様式によるニーズで活況を呈する企業もありますが)、生産性向上などの改善の勢いがやや低下している企業も少なくないのではないでしょうか。
「こんな時に現場改善と言われても、、、」
「空いた時間で整理整頓を行い、設備のチェックも行い、技能教育も行った」、
「他にやることも無い」という声が聞こえてきそうです。

そんな中、このタイミングで今まで手づかずだった現場の中にある間接的な業務の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
現場の作業の中には生産実績を記録したり端末に入力したり、作業手順書や品質チェック表など、様々な間接的な業務とそれに関わる帳票が存在しています。
そして、それに掛ける時間も無視できない程度にあるのではないかと思います。

なにも専用の管理システムを導入しようという訳ではありません。
現場で記録される生データがどのように処理されアウトプットされるのか、
丁寧にプロセスを追いかければ結構改善余地があるものです。

  • ・使われない情報加工をしている
  • ・パソコンでできるけれども紙にプリントして使用している
  • ・管理部署と重複した処理をしている
  • ・転記や手計算でミスが発生しやすい処理をしている   など

改善のポイントは、データ記録や処理の目的を明確にして、処理手順を整備し、業務分担を見直すことです。
このような改善を行うことで効率化はもとより様々な効果が期待できると思います。

  • ・製造現場の間接的な業務を低減し、付加価値作業へシフト
  • ・製造部署と管理部署、技術部署との連携
  • ・社内の情報化の動きが活性化             など

製造現場の間接的な業務を主眼にお話ししましたが、冒頭の様々な可能性が見えてきた通常の間接業務も今一度そのプロセスを見直してみてはいかがでしょうか。
こんな状況下ではありますが、改めて周囲を見渡してみて、これまでやりたくてもやれなかったことに取り組んでみるチャンスかもしれません。